帝人フロンティアは、独自のポリマー設計と紡糸技術を用いて糸自体に弾性をもたせることにより、ソフトなストレッチ性と高い回復性を発現するストレッチポリエステル原糸“レクセ”を開発した。他の高機能ポリエステル素材との組み合わせることでポリエステル同士の高い親和性を発揮し、素材が有する高い機能性や優れた質感を保つとともに、快適なストレッチ性と回復性を併せもつ新たな高機能素材の開発が可能となる。同社の高機能ポリエステル素材と組み合わせて、スポーツウエアやカジュアルウエア、インナー用途など、幅広い衣料用テキスタイル向けに展開していく。2027年度から販売し、2027年度に10万m、29年度に50万mの販売を目指している。
近年、スポーツウエアやアウトドアウエア、一般衣料品では快適な着用感を求めるニーズが高く、ストレッチ素材の需要が拡大しており、それらには高い伸縮性を有するポリウレタン系弾性繊維が多く使用されている。また、着用シーンの多様化により、快適なストレッチ性と高い機能性や優れた質感を高次元で融合させた、新たなタイプの高機能ポリエステル素材に対する開発ニーズも高まっている。しかし、ポリウレタン系弾性繊維とポリエステル素材とでは、熱で形状や寸法を安定化させる熱セット性を始めとする素材特性が大きく異なるため、それらを組み合わせる場合、商品開発の自由度は制限される。このため、ポリウレタン系弾性繊維の優れたストレッチ性と、高機能ポリエステル素材がもつ機能性や質感を高次元に融合させた素材の開発は困難となっていた。
レクセは、熱収縮性の異なるポリマーを複合したコンジュゲート糸や高捲縮糸など、糸の構造に由来するストレッチ性とは異なり、独自のポリマー設計と紡糸制御技術によって糸自体に弾性をもつため、ポリエステル原糸でありながら、ポリウレタン系弾性繊維に近いソフトなストレッチ性と高い回復性による優れた形態安定性をもつ。高機能ポリエステル素材を組み合わせることで、ポリエステル同士の高い親和性により、吸汗速乾性や耐久はっ水性などの機能を保ちながら、優れたストレッチ性能も有するポリエステル100%のテキスタイル開発が可能となる。
