オーストリアに本拠を置くレンチングは、タイ東部にあるプラチンブリ工場においてアジアでは同社初となる不織布用リヨセル繊維“ヴェオセル”の生産をスタートした。3月26日に発表した。リヨセル繊維は、木材パルプを原料とする再生セルロース繊維。タイに新たな生産拠点を設けることでアジア域内の供給体制を整え、衛生用品など現地の需要拡大に対応する。
同社はこれまでリヨセル繊維の生産はオーストリアと英国ならびに米国の3拠点で行い、アジア太平洋地域のユーザーにはオーストリア本社工場からの輸送で賄ってきていたが、これにタイのプラチンブリ工場を加えて4拠点体制とし、今後アジアの需要はタイの拠点が対応することにした。輸送コストの削減やリードタイムの短縮などサプライ機能の強化を図り競争力を高めることで、成長著しいアジア需要の拡大につなげる。また、アジア域内で直接繊維を調達することにより、輸送にともなうCO2の排出量を削減するなど、環境への取組みも進める。
2022年に設立したプラチンブリ工場は、衣類用の綿がメインの紡績専門工場(生産能力10万t/年)としてこれまで稼働してきたが、このほど新たに不織布用原綿の製造ラインを導入。2026年第1四半期(1~3月)からトライアル生産をスタートし、第2四半期(4~6月期)からアジア太平洋地域のスパンレースユーザー向けに提供を開始する。アジアで需要が伸長している衛生材料やワイパー、ドライタオル、また、フェイスマスクやボディシートといった化粧品用途を主なターゲットにニーズを訴求していく。
