クラレトレーディングは、目視確認が困難な農業害虫であるハダニの発生を可視化する予察用資材“〈プルトラップ〉-9”の発売を5月12日より開始した。ハダニの挙動特性に基づいた設計で、圃場や鉢植えに設置するだけでハダニを粘着捕獲し、発生状況を目視確認することができる。薬剤を使用しないため、ハダニの薬剤抵抗性を促進しない。
製品は70mm×69mmサイズのフォーク型の紙製粘着シート。同シートの剥離紙を剥がして割り箸の先に挟み、フォーク型の粘着シート部分が作物の葉の少しうえに位置するように圃場や育苗ポットに設置して使用する。上へ上へと登るとともに明るい色を好み、脚力が強いハダニの特性に基づく設計。フォーク型の黄色い粘着枝に上ってきたハダニをエッジ部で粘着捕獲する。粘着枝は視認性の良い黄色であるため、ハダニの発生や捕獲状況を目視で確認することができる。薬剤を使用しないため、ハダニの薬剤抵抗性を促進しない。また、水に濡れても乾くと再び粘着力を発揮し、約6ヵ月間粘着力を維持。ハダニ防除に使用される天敵ダニに対しては粘着捕獲しにくいようになっているため、併用により相乗効果を得ることができるといった特徴をもつ。
捕獲対象はナミハダニ、ミカンハダニ、カンザワハダニなど。対象作物はイチゴ、トマト、ナス、豆類、花などのハウス栽培、露地栽培。