前田工繊は、石川県森林組合連合会との協働により、“石川県産木材チップ利活用型植生工”を開発し、植生資材の販売を開始した。災害時における地域復興に欠かせない「地産地消」「早期復旧」をテーマにした製品シリーズ。ラインナップをこのほど拡充し、本格的に販売を開始した。
“石川県産木材チップ利活用型植生工”は、製材時に発生する木材チップ(おが粉)を、法面保護などに使用する植生資材に含有させたもの。土木と繊維の技術を融合させたジオシンセティックス技術を活用することで、より災害に強い国土づくりに貢献できる企業を目指し事業活動に取り組んでいる前田工繊は、令和6年能登半島地震をきっかけに、地域復興に欠かせない要素として「地産地消」と「早期復旧」に着目した製品の開発に着手。そこから、石川県内における試験施工などを経たうえで、各植生資材に石川県産木材チップの採用を開始した。石川県内で発生する木材チップを使用することで、県内産木材の利活用促進に繋げ、原木材加工時に発生する木材チップを有効活用することにより破棄による環境負荷を抑えることもできる。また、既存の植生資材をベースに採用しているので高い植生効果が期待できるという。
製品ラインアップは、“フルボシリーズ”“ガードレインシリーズ”“ミドリノシリーズ”(市場単価製品)の3種類。フルボシリーズとガードレインシリーズには、植物の生育促進剤であるフルボ酸が配合されており、早期緑化を図ることができるとしている。