帝人フロンティアは、東洋紡の子会社で中国・江蘇省常熟市においてエアバッグ用基布の製造・販売を行っている「東洋紡汽車飾件(常熟)有限公司」(以下、TAC)の全株式を取得すると発表した。11月26日に株式譲渡契約を締結し、株式譲渡は2026年2月を予定している。
帝人フロンティアは、世界最大の自動車市場である中国において安全意識の高まりなどを背景としたエアバッグの需要増に対応するため事業拡大を検討している。一方、東洋紡はエアバッグ事業の再編・事業強化のためタイへの拠点集約を推進していたことから、両社の方向性が一致し、今回のTAC株式譲渡契約締結に至った。
帝人フロンティアはTACを子会社化することで、TACが有する高性能な繊維加工技術と中国市場における営業基盤の活用を図り、エアバッグ事業のさらなる拡大を目指して行く。また、東洋紡は現在タイにおいて石油化学製品大手インドラマ・ベンチャーズ傘下企業との合弁によるエアバッグ用原糸生産会社「Toyobo Indorama Advanced Fibers Co., Ltd.(TIAF)」およびエアバッグ用基布製造会社「Toyobo Saha Safety Weave Co., Ltd.(TSSW)」による一貫生産体制を構築しており、今後はタイを拠点としてアジアをはじめ、グローバル市場に向け、顧客の幅広いニーズに対応しながらエアバッグ用製品を供給して行く。
